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だれがシナイ写本薄黒くしたのか

ディビッド・ダニエルズ

(https://www.youtube.com/watch?v=LJUusrUcE_oより)



 『シナイ写本』と呼ばれる文書は、改ざんされたのです。
 雪のような白色であったものが、薄黒くて染みのあるものになりました。
 694ページ分の全部が、です。
写真1

 ところで、そのようなことを行ったのは、だれでしょうか?
 あるいは、だれが、それを行ってもらわなければならなかったのでしょうか?
 あるいは、それを行った人のパートナーは、だれだったのでしょうか?

真っ白であったシナイ写本

 1844年から1850年までの間、シナイ写本のすべては真っ白でした。
 すべてとは、すなわち、『70人訳』と呼ばれる旧約聖書、旧約聖書の外典(アポクリファ)、新約聖書、『バルナバの手紙』、『ヘルマスの牧者』です。
 どれも明らかに白色でした。

写真

(参考)《白色の皮紙に書かれたシナイ写本》
シナイ写本 白色
(クリックで拡大↑ Codex Sinaiticusより)

 それらは白色であると目撃されており、白色であると記述されているのです。
 そのうちの二つの分割部分(シナイ写本には複数の分割部分[セクション]があります)は、1844年ティッシェンドルフによって持ち去られ、最終的にはザクセン王国の王フリードリヒ・アウグスト2世のもとに行きました。
 現在、それは、現代のドイツのライプチヒにあります。
 そして、これを見てわかるように、この『フレデリコ・アウグスタヌス写本』CFA)は今日に至るまで白色です。

ロシアのポリフィリ・ウスペンスキー主教証言

 その翌年の1845年、ロシアのポリフィリ・ウスペンスキー主教が、シナイ半島にある聖カタリナ修道院を訪れて、残りのシナイ写本を見ました。
そして、それが白色であると記述しました。
《ウスペンスキー主教》
写真
(1856年の著書より。クリックで拡大)
写真
(↑解明されつつあるサタンの計画より)

 それから1850年、彼はまた訪れました。
 それは依然として白色でした。
 1856年および1857年に発行された彼の旅に関する彼の二冊の著書の中で、彼はその事実を公表しました。その内容は、1844年から1850年までのことを扱っています。
 ライプチヒは今でもドイツにあるので、たぶん人々はその『フレデリコ・アウグスタヌス写本』CFA)がとても白いのを見て、シナイ写本全体も白いのだと思ったはずです。

二人の著者証言

  • 1910年の『宗教と倫理の百科事典』には、こう書かれていました。
    シナイ写本は、驚くほどに立派で、雪のように白い皮紙である」

  • 1913年の別の記述者(J.A.McClymont)は、こう書きました。
    シナイ写本は…ロシアの聖ペテルズブルグの図書館にある。
     それは雪のように白いベラム皮紙に書かれており
    、カモシカの皮から作られたと考えられている」

 こうして、この二人の著者によると、シナイ写本はどういうものだったでしょうか?
 「雪のように白いもの」でした
 しかし、一つだけ問題があります。
 そういうものではなくなったのです

薄黒い、黄ばんだものとなったシナイ写本

 1859年以後、それは確かに薄黒いものとなったのです。
 ティッシェンドルフがそれを入手した後で、そうなっているのです。
ティッシェンドルフ
《ティッシェンドルフ》

《白いページと色付けされたページのシナイ写本》 クリックで拡大↓
写真
"真理の色付け"より)
写真
(↑輝度を増したもの。クリックで拡大)
写真
(↑解明されつつあるサタンの計画より。
クリックで拡大されます)


  • ティッシェンドルフ自身が述べていることに注意してください。
    1862年ティッシェンドルフはそれらが『黄ばんでいる』と描写しました。
    また、1862年、ティッシェンドルフは別の学者であるトリゲレスに、シナイ写本を三日間調べることを許可しました。

  • スクリブナー博士1864年フレデリック・スクリブナー博士(1813年〜1891年)が著書『シナイ写本の完全な検証』の中で、「そのベラム皮紙」は「今や、ほぼ黄色」であったと述べました。

  • そして1911年ヘレンとキルソップ・レイクはシナイ写本のカラー写真を撮りました。
    彼らはこう言いました。
    「厚い皮紙は、黄色の色合いを帯びている傾向がある」

 こうして、シナイ写本の大きい方の部分(CFA以外のシナイ写本)を実際に見た人々は、それが黄色であると考え、ティッシェンドルフが所有するようになった時より前に見た人々は、すなわち、ドイツにある『フレデリコ・アウグスタヌス写本』CFA)だけを見た人々は、それが雪のように白いと述べたのです。
 そして、すぐにザクセン王国(現代のドイツ国内)の王に送られたこのCFAは、当時(1844年)も現在も白色なのです。

人々が気付かなかった原因

 人々はドイツにあるこのCFAというシナイ写本の一部を見ることはできましたが、はるか遠くのロシアにあるその残りの部分は見ることができませんでした。
 「シナイ写本の全体も同じように見えるはずである」ということに人々が疑いを抱く理由は何もありませんでした。
 こうして、雪のように白いCFAを見た人々はだれも、「それは全部白いのだ」と想像し、シナイ写本のその残りの部分を見た人々、すなわち、ティッシェンドルフがずっと時間をかけてきたものを見た人々は、「それは全部黄ばんでいて薄黒く、染みが付いているのだ」と想像したのです。
 シナイ写本の色に関して、同時期に二組の人々が二つの異なる色について書いていたのです。
 ところが、この異なる色の記述のことに、だれも気付きませんでした!
 なぜなら、つい最近になって、シナイ写本の数々の分割部分(シナイ写本には複数の分割部分があります)として知られているものを、だれかがすべてを統合してくれたため、私たちはそれらを私たち自身の目で見ることができるようになったからです。

ティッシェンドルフは知っていた !!

 1844年から1850年まで、それは白色でした。
 ところが、 1862年、それは薄黒いものとなっていました。
 ティッシェンドルフは、1859年にシナイ写本の大きいほうの部分を入手しました。
 彼があのCFA1844年に聖カタリナ修道院で入手した際、彼が手に入れたのは、自分が見たもの三分の一だけであった、と彼は言っています。
 したがって、もしだれか他の人物がシナイ写本を薄黒くしていたのなら、ティッシェンドルフは気付いたはずです。
 なぜなら、それは、自分が1859年に入手した聖書のページの一部だったからです。
 その時、彼は非難の声を上げることができたはずです
「あなたたちは何たることをしているのだ、
最古の聖書本文を破壊するとは?」
 ところが、彼はそういうことはしませんでした。
 ティッシェンドルフは、シナイ写が本当は雪のように白いことを知っていたにちがいありません。
 彼自身が1844年に自分は43の皮紙だけでなく、別の86の皮紙も見たと言ったのです。
 それらは、彼が1859年に聖カタリナ修道院から持ち帰ったものの一部でした。
 つまり、考えられるのは、次の二つのうちの一つです。
  1. ティッシェンドルフそれは、1850年から1859年までの間に薄黒くされ、そしてティッシェンドルフはそのことを知っていたが、そのことについて何も言わなかった。
  2. それは、彼が1859年に入手した後のある時に薄黒くされ、そして彼はそれが白かったことをだれにも知られないことを望んでいた。
 ですから、ティッシェンドルフ自身がそのことを行ったか、あるいは、それを行った人を彼が知っており、彼は共犯者であったかの、いずれかなのです。

隠されてきたことの露呈

 ところで、これを全く別の視点から見てみましょう。
 神は、隠されている数々のことをどのように扱われるでしょうか?

「なぜなら、隠れているもので、明らかにならないものはなく、秘められていることで、知られて明るみに出ないものもないからです」(ルカ8・17)

 また、イエス様はマタイ10・27でこう言われました。
「私があなたがたに暗闇の中で語ることを、光の中で言いなさい。  また、あなたがたが耳の中に聞くことを、屋上で宣べ伝えなさい」(マタイ10・27)

 イエス様が神にどういうことを感謝されたかを思い起こしてください。
「ちょうどその時、イエス様は答えて言われた。
『あなたをほめたたえます、父よ、天と地の主よ。
 あなたはこれらのことを知恵ある者たちや理解力のある者たちから隠され、それを幼児たちに啓示されました。…』」(マタイ11・25)

 おわかりでしょうか? これが神のパターンです。
  1. 彼はご自分の真理を、へりくだった人々に明らかにされます
  2. そして、それから彼は、だれもがそのことについて知ることを望まれるのです。

ローマ法王こびへつらったティッシェンドルフ

 ティッシェンドルフという人物のことについて研究する人はだれも、彼はプライドがあり、声が大きく、一人のプロテスタントでありながら、ローマ法王こびへつらった人物であったと気付くはずです。

ティッシェンドルフ カトリック

 彼には、彼自身の『究極の目標』というようなものがあったようです。
 バチカン写本と呼ばれるものです。
 彼は長年にわたり、カトリックの指導者たちのために尽くしました
 それで彼らは法王に手紙を書き送り、「ティッシェンドルフはそれ(バチカン写本)を見るにふさわしい者です」と書きました。
 シナイ写本とバチカン写本には共通していることがあります。
 伝えられるところによれば、それらはどちらも、修道僧たち、あるいは、カトリック教徒たちの管理下にあり、何世紀にもわたって、一般のクリスチャンたちからは隠されてきました。
 このことは、「神はご自分のことばを保持されるという神の約束の成就である」というように聞こえるでしょうか?
 隠れた場所に保持されてきた、のでしょうか?
 秘密にして、でしょうか?
 2000年近くもの間、民から離して、でしょうか?
 そして、人々がそれらを得ることのできる方法は、修道士たちなどに頭を下げたり、王たちや法王のために尽くすことしかないというのでしょうか?
 私には、それが正しいことであるようには決して聞こえません。

 ティッシェンドルフの「発見」と言われるものによって、彼は神の御前にひざまずくように導かれたでしょうか?
 ティッシェンドルフは純粋な認罪から神の御前にひれ伏したことがあったでしょうか?
 彼は残りの人生で、そのような「発見」に感謝して、福音を広めたり、十字架に付けられたキリストや、恵みにより信仰を通しての救いを宣べ伝えたりしたでしょうか?
 そうではありませんでした。
 彼は依然としてプライドのある人でした。
 彼か、あるいは、彼の知っている何者かが、彼の持っていたシナイ写本の数々の部分を、それらが古いもののように見えるように薄黒くしたのです。
 彼はそのことについて偽りを言いました
 彼は、数々の写本を借りたり、買ったり、盗んだりする陰謀に従事したのです。
 もちろん、彼が自分でそれらの写本を偽造したのでなければ、です。
 そういうことは、『信仰の人』のする行いではありません。

 私は、「コンスタンティン・ティッシェンドルフがこの本文に何かを行い、そのことを彼は決して認めなかった」と信じるようになりました。
 しかも、彼の周囲のだれも、そのことを認めませんでした。
 ですから、彼がすでに行っていたことを彼らのうちのだれかが実際に見る前に、そのことが起きていたのかもしれません。
 彼は、その二つの部分いっしょに見せないようにし、そして、1859年以前にそのすべてを見たことのある人信用を落とすだけでよかったのです。
写真


 そして、彼はまさにそのことを行ったのです。
 そして、それはうまくいっていました。
 ただし、ほんの数年前までは、です。
 しかし、覚えておいてください、たとい世界中の本文批評学者や教師や牧師がみな、それと反対のことをみなさんに語ってきたとしても、私が今みなさんに示したこの真実が今や明らかになりつつあります。
 恐れないでください、イエス様はマタイ10・26でこう言われました。
「だから、彼らを恐れてはいけません。
 なぜなら、覆われてきたもので、覆いが取られるようにならないものや、隠れているもので、知られるようにならないものは、一つもないからです」(マタイ10・26)


「かえって、(私たちは)恥ずべき隠されたことを棄て、悪賢さをもって歩むことをせず、神のことばごまかしを行うこともせず、むしろ、真理を明らかにすることにより、神の御前で、どの人の良心にも自分を推薦しています」(第二コリント4・2)

 私はシナイ写本信用することはできません。
 ただし、覚えておいてください、私がシナイ写本信用することができないとすれば、私は市場に出回っているほとんどの聖書信用することができないのです。
 つまり、KJ版聖書等の歴史的に保持されてきた聖書以外の聖書は、私は信用することができないのです。
(https://www.youtube.com/watch?v=LJUusrUcE_oより)



バチカン写本/シナイ写本に由来する新約聖書

ティッシェンドルフ カトリック
バチカン写本/シナイ写本
バチカン写本 シナイ写本

聖書本文WH
RV
 偽造写本『2427』
偽造写本2427

ネストレ-アーラント版/
UBS版聖書本文
ubsbible

聖書 新改訳2017 聖書協会 共同訳
聖書 新改訳2017 聖書協会 共同訳


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歴史Q 偽造された写本
1 偽造写本の"出現"
2 白いシナイ写本・薄黒いシナイ写本
3 だれがシナイ写本薄黒くしたのか
4 色付けされたシナイ写本
5 シナイ写本の意図的な削除
6 偽造写本『2427』の正体
7 ティッシェンドルフが持ち去った『シモニデス写本』
8 ティッシェンドルフ抜き取られたシモニデス氏の写本
9 シナイ写本・バチカン写本_どちらも偽証物です!!
10 バチカン写本・シナイ写本の構成
11 外典を含むバチカン写本・シナイ写本
12 マルコ16・9〜20が無い写本
13 2写本の検証1
14 2写本の検証2



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真の福音信仰者現代版聖書拒む理由一目瞭然!!


聖書の歴史V 偽造写本から"ねつ造"された現代版『新約聖書』
  1. シナイ写本確実偽造物です! 七つ証拠
  2. バチカン写本確実偽造物です! 偽造者らの失態
  3. 19世紀偽造者が書いたもの』読ませられている人々





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