シナイ写本_【5】「新鮮な二ページ・こすられている二ページ」の繰り返しパターン

ビル・クーパー博士

《ビル・クーパー博士》

　…本当に驚くのは、このページ（第35帖第１リーフ表: 半分だけこすられたページ）をめくった時、次の二つの見開きページ［第35帖第１リーフ裏と第２リーフ表］が、いずれも何も手を加えられてなく、文字は新鮮で、くっきりしていることです。

写真A（クリックで拡大）

写真B

　《第35帖第1リーフ裏》（写真A）と《第35帖第2リーフ表》（写真B）（クリックで大英図書館の該当ページに移動）
文字は、くっきりしている。

　それよりさらに驚くのは、このパターンがこのライプチヒの分割部分の前半部分を通じて見られることです。
　その次の二つの見開きページは、摩擦が施されて（こすられて）います。（写真Cと写真D）
（ただし、大英図書館のファクシミリ版の皮紙の色は、現物の実際の色ではなく、均一化されています）

写真C（クリックで拡大）

写真D

　《第35帖第2リーフ裏》（写真C）と《第35帖第3リーフ表》（写真D）（クリックで大英図書館の該当ページに移動）
摩擦が施されて（こすられて）いて、文字は著しく薄れている。
このパターンが、このライプチヒの分割部分の前半部分を通じて見られる。

　その次の二つの見開きページは、もとの新鮮なままです。（第3リーフ裏と第4リーフ表）
　その次の二つの見開きページは、摩擦が施されて（こすられて）います。（第4リーフ裏と第5リーフ表）
　その次の二つの見開きページは、もとの新鮮なままです。（第5リーフ裏と第6リーフ表）
　…というようにして、第37帖第３リーフまで、ずっとそうなっています。
　これは非常に奇妙なことです。
　このようなパターンは、１５００年にわたる自然な劣化として期待されるものではありません。

………………………………
■このページは、ビル・クーパー博士著『シナイ写本とバチカン写本の偽造』の第九章からの一部抜粋です。詳細は同書をお読みください。